来年度予算編成に向けた議論が本格化
来年度予算編成に向けた議論が本格化
財務省が、来年度予算編成に向けた議論を本格的に開始した。
日本は、GDP成長率が長年緩やかにとどまっており、一人当たりのGDPは2000年の2位から今年は28位まで後退した。
少子高齢化で生産年齢人口が減少し、持続的な成長は厳しい状況だが、家計金融資産は2,000兆円超、企業の内部留保や現預金も800兆円超と積み上がっている。
経済対策の名で毎年補正予算を編成してきた政府だが、積極的な財政運営が持続的な成長につながっているとは言い難く、債務残高だけが累増するという悪循環に陥っている。
米国を中心に世界が利上げに向かう中で低金利政策にこだわるのは、国債の利払が大きく膨らむことへの懸念が理由の一つとなっている。
1,000兆円を超える政府債務は金利に敏感に反応するため注視が必要だ。しかし、急速に進むインフレ対策も重要である。
日本の物価高は海外に比べて緩やかだというが、すでに生活に影響を及ぼしており、簡単に解決できる問題でもない。
これらの状況を踏まえ、防衛力やこども対策、GX等目玉となる予算の規模が決まってくる。今後の議論から目が離せない日が続く。