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防衛費増の財源問題

国家安全保障の方針となる3つの文書の改定案が、与党の実務者協議で合意された。16日にも閣議決定される予定だ。

文書は、基本方針となる国家安全保障戦略、防衛整備の指針となる国家防衛戦略、具体的な防衛装備の整備計画となる防衛力整備計画の3つから成る。

国家防衛戦略は防衛計画大綱、防衛力整備計画は中期防衛力整備計画から名称が変更される。初の改訂となる国家安全保障戦略は、米国が10月に決定した国家安全保障戦略と足並みを揃えた。

安全保障環境が厳しさを増す中で、防衛力の強化は喫緊の課題だ。岸田総理は党内の国防族の声も踏まえ、5年間の整備計画の規模を現行の1.5倍とし、防衛費は5年後にGDP比で2%前後にすると決断した。

その上で、不足する財源は増税も視野に検討すると発言したが、その発言が波紋を呼んでいる。党内だけでなく閣内からも異論の声が出ている。

今まで散々防衛費の倍増を叫んでいた人達が、増税案が出た途端総理を非難するのも無責任だが、総理の発言もタイミングは良くない。

もう少し上手く話しを進めていかないと、国民の賛同を得るのが難しくなってしまう。この問題が負のスパイラルに陥らないことを願うばかりだ。

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